伊東 光介
Kousuke ITO
Kousuke ITO is a composer, and a musician doing improvisation.
Graduate from Tokyo University of the Arts, composition department. During university student, he mastered study of the improvised in Paris,
France. He won at Accord publication prize contest and his work was elected as a commission. Lately, he is enlarging his place of his activity in TV-commercial and so on. Now, he works at a
laboratory of medical corporation Inagi-dai Hospital (musical therapy),teacher of Musashino Academia Musicae attached university and senior high school music department. His activity is very
wide.
東京藝術大学作曲科卒業。在学中、フランス・パリにて即興演奏の研鑽を積む。三味線や尺八、箏、日本舞踊にいたるまでの邦楽との共演を始め、独自のスタイルによるパフォーマンスを展開し続けている。
卒業後、和声・楽曲分析を永冨正之氏に師事し、現在、武蔵野音楽大学および同大学附属高等学校音楽科にて後進の指導にあたる。また、医療法人社団研精会稲城台病院にて、音楽療法における音楽プログラムを一任され、阪上正巳氏とともに約5年に亘り、患者さんとのセッションを行い、2011年の国立音楽大学の社会人のための夏季音楽講習会において、音楽療法講座の講師を務める。
作曲家・演奏家としてCM音楽等に携わっている他、構成・企画者としても様々なコンサート・イベント・ワークショップに携わる。
近年では特に、子供のための講座として、「こども音楽大学」(入間市主催)、「彩の国音楽学校」(埼玉県主催)、「ART&MUSIC&DANCE“をいっぺんに楽しむ、子どものためのワークショップシリーズ」(NPO法人「あっちこっち」主催)、「中学生のための音楽基礎講座」(武蔵野音楽大学附属高等学校主催)等の企画立案や講師を務める。
2016年から2017年にかけて、在外研修員として渡仏。パリ国立高等音楽院にて研鑽を積む。
2008年よりパスコのTV-CM「超熟」シリーズの音楽を担当し、2009年よりアフラックのTV-CMに演奏者として関わるようになり、特に「青いダック」シリーズでは、全作品に演奏者(一部編曲者)として携わり、2013年放映の同シリーズで、音楽初担当。
2012年公開の映画『レンタネコ』で映画音楽初担当し、同年公開、そして2014年キンダーフィルムフェスティバルにも出品されたアニメ『しらんぷり』の劇音楽を担当する。
その他、NHK「みんなのうた」2012年10月-11月の新曲『永遠のとびら(歌:マユミーヌさん)』(編曲)、カヴァーアルバム『みんなのうた(歌:マユミーヌさん)』(全曲編曲)などを担当。
Official HP: http://www.kousuke-ito.com/
詳細プロフィール
即興演奏を教育的なプログラムとして、音楽に親しみのない人へのアプローチはもちろん、音楽を挫折してしまった人や、さらには音楽家に対しても、その様々な悩みを少しでも和らげられるメソッドを提示出来るようになることを目指している。
4歳よりピアノを、16歳より作曲を始める。
ある時、何気なく置かれたグラスから音楽を感じ、そのグラスを移動させると、自己の中の音楽も変化するという体験をしたことから、即興演奏に目覚める。時間的・空間的・即物的などの様々な観点から、ありとあらゆるものを結びつける相互性としてのパフォーマンス(表現)を大切にし、付加価値としての即興演奏の在り方というものを日々探求している。
東京藝術大学作曲科卒業。在学中、フランス・パリにてノートルダム寺院、サン・シュルピス教会、セン・セヴラン協会等を訪れ、フランスのオルガン即興演奏についての研鑽を積む。滞在中に同地ガヴォー・デ・スプリットにて即興演奏「パリへの思い」
を発表する。帰国後、その可能性を本格的に研究するようになり、まず始めに三味線や尺八などの和楽器のために書かれた古典曲を始めとする過去の作品に、ピアノによる即興演奏で、伴奏付けしていく形態をプロデュースし、和楽器全般とのコラボレーションを実現する。そして日本舞踊という視覚的な表現との融合にまで発展させ、それ以来は音に関するものだけでなく、バロックからコンテンポラリーまでの西洋的なダンスや、ライブペインティングといった即興絵画にいたるまで多種多様な共演を重ね続けている。大学時代には初めて会った演奏家と休みなく数時間にも及び、お互いの自由な演奏により対話し合うなどといったことも多々あり、それらの経験が、“体力が続く限り音を奏で続けられる”
という自信へとつながっていく。また、多数の音の出る玩具でオーケストラを編成し、それらを全て自分で操作しながらピアノ即興演奏する形態を立ち上げ、現代的な表現についても模索している他、邦楽のためだけでなく洋楽のために書かれた過去の作品も取り入れ、それらをその場で変化させて演奏していく「即興編曲」や、新しいコミュニケーションの一つの形として生み出した「Color
Variation」や「Human Variation」といった表現によって独自のスタイルを確立し、即興演奏が教育的にも大いなる可能性に満ちていることを確信する。それらは音楽療法の現場や、学校・児童館でのワークショップ等においても実践されている。研究の成果の形の一部として「《想像作曲法》~伊東光介の世界」(東京藝術大学第2回奏楽堂学内公募入選企画)
や、「《空間作曲法》~伊東光介の世界2」(和楽路会20周年記念事業委嘱公演) 等がある。
何かの集まりで出された料理や、誰かが持ってきたお菓子など、それらに対する歌を即興で作ったり、ちょっとした面白い出来事が起こった時などに、近くにピアノがあればその風景にBGMをつけたり、即興演奏が即興的に行われることが日常である。無茶ぶりに本領を発揮することがしばしばある。作曲家としては、その時々の趣旨によって書かれることがほとんどであり、“聴いてくれる人のために書く”というのがモットーである。自身が出演するコンサートのために作曲する作品も多く、真面目な作品からエンターテインメント的な作品、サプライズを目的として書かれた作品に至るまで非常に幅が広い。親しい友人のためにのみ披露された面白い作品も多数存在する。
2009年より【世界を音に「変換」、音を世界に「返還」】プロジェクトを始動開始し、同年4月に武蔵野市の後援を受け、井の頭恩賜公園にて“被爆ピアノ”
を用いた野外コンサートを企画・上演する。その中の一つで、お客様にピアノの高音部に一列に並んでそれぞれに好きな音を弾いてもらい、それらにその場でピアノの低音部で次々に伴奏付けしていくという“リレー連弾” を行い、約200人と共に音を奏でた。8月には栃木県栃木市文化会館にて再び被爆ピアノを演奏(栃木県で被爆ピアノが演奏されたのはこれが初めて)
し、未来への祈りとしてその表現を奉げた。
大学卒業後、医療法人社団研精会稲城台病院にて、音楽療法における音楽プログラムを一任され、阪上正巳氏とともに約5年に亘り、患者さんとのセッションを行う。2010年には、くらしき作陽大学(子ども教育学科)にて特別講師を、2011年には、国立音楽大学の社会人のための夏季音楽講習会において、音楽療法講座の講師を務める。それ以降、市川市公開講座(市川市文化振興財団主催)、彩の国音楽学校(埼玉県主催)、子ども音楽大学いるま(入間市主催)、武蔵野音楽大学公開講座、立教大学の特別授業等、様々な場所に招かれて講師を務めている。
作曲家としては、大学卒業と同時に、CM音楽にも携わっている他、演奏家の委嘱作品や合唱・吹奏楽・オーケストラの編曲等も数多く手掛けている。その他、作曲家・編曲家・演奏家としてだけでなく構成・企画者としても様々なコンサート・イベント・ワークショップ等に多数携わる。
2011年7月に那須野が原ハーモニーホールにて「伊東光介ピアノリサイタル〜即興演奏による“祈り”Ⅰ」(社団法人大田原法人会 女性部主催)を、同日夜には、塩原温泉郷の旅館「湯守
田中屋」にて【絵画と音の世界】と題したコンサートを行い、一日で全37曲を熱演する。2012年7月には、自由学園明日館にて「伊東光介ピアノリサイタル〜即興演奏による“祈り”Ⅱ」を行い、即興演奏のみで構成されたコンサートを2年連続で達成する。
現在は、作曲・編曲・演奏・企画・構成だけでなく、執筆者としても音楽雑誌「ムジカノーヴァ」や「月刊 ショパン」等に記事を寄稿するなど、幅広い活動を展開している。また、武蔵野音楽大学講師及び同大学附属高等学校教諭として、後進の指導にあたっている他、子供から大人までを対象とした音楽講座も多数行っている。
2016年〜2017年にかけて武蔵野音楽学園在外研究員として渡仏、パリ国立高等音楽院にて教育者としてさらなる研鑽を積む。